作業療法士の給料ってどのくらい?働き方や経験年数別で解説
作業療法士として働き始める前に、どのくらいの給料がもらえるのか気になる方も多いでしょう。 実際、作業療法士の給与は経験年数や年齢、働き方によって異なります。 この記事では、作業療法士の平均年収や年齢別の給料を、最新のデータを元に解説します。また、給与アップのために役立つ資格についてもご紹介します。 この記事を読めば、作業療法士の仕事についてより深く理解でき、あなた自身のキャリアプランを考える上で役立つでしょう。
目次
1.作業療法士の給料ってどのくらい?

作業療法士になりたいけど、どれくらいの給料が貰えるのか不安...という方も多いかもしれません。
厚生労働省が公表している最新のデータによると、作業療法士の給料は、全国で月額約25.8万円、また全国の平均年収は、432.5万円になります。
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
これはあくまで全体の平均であり、実際には勤務形態や経験年数、スキルに応じて年収が異なります。
2.年齢別・経験年数別で見よう!作業療法士の給料

作業療法士の給与は年齢や経験年数によって変動します。厚生労働省が提供するデータに基づくと、経験年数が増えることで給与が上がり、役職に就くことによってさらに収入アップが期待できます。
年齢別の作業療法士の給料は以下のとおり。
|
年齢 |
20~24 |
25~29 |
30~34 |
35~39 |
40~44 |
45~49 |
50~54 |
55~59 |
60~64 |
|
年収 (万円) |
341.5 |
387.17 |
420.73 |
457.97 |
470.61 |
505.09 |
497.15 |
589.26 |
524.05 |
出典:job tag(厚生労働省職業情報提供サイト(日本版O-NET))
※賃金構造基本統計調査の職業分類(理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士)
・20代〜30代
新卒から数年目の作業療法士は、まだ経験が浅く、給与は初任給に近い水準です。しかし、スキルや専門性を高めることで、昇給のチャンスがあります。
・40代
経験が豊富になると、給与も安定して増加します。役職に就くことができれば、給与が大きく上がる可能性もあります。
・50代以上
長いキャリアを持ち、リーダー的役割を担うようになると、給与はさらに高くなる傾向にあります。しかし、施設によっては昇進が難しくなることもあり、その場合は給料が停滞することも。
3. 働き方別の給与差

作業療法士は常勤と非常勤、正社員と契約社員など、さまざまな働き方が可能です。それぞれの働き方によって給与が変動します。
3.1.常勤 vs 非常勤
常勤は月給は安定しており、福利厚生がしっかりしています。夜勤手当や役職手当が支給されることも多く、安定した収入が得られます。
一方で非常勤は、時給制や日給制で働くことが一般的。月収にすると常勤より少ないことが多いですが、フレキシブルな働き方が可能です。
特に育児やプライベートと両立したい場合には魅力的です。
3.2.正社員 vs 契約社員
正社員は安定した給与と福利厚生が提供されますが、契約社員は給与が若干低めに設定されることが多く、契約期間が限られているため、働き方に不安を感じることもあります。
勤務先の種類でも変わります。以下で見ていきましょう。
・病院勤務
病院では、安定した給与と福利厚生が提供されます。勤務時間やシフトは多忙ですが、給与水準は高めです。
・介護施設勤務
病院勤務と比べると給与が若干低めですが、介護施設での仕事は患者様との密接な関わりがあり、やりがいを感じることが多いです。
・訪問リハビリテーション
訪問リハビリでは、施設勤務よりも給与が低いことがありますが、個別対応の魅力があります。
作業療法士の給与は、年齢や経験年数だけではなく、雇用形態や勤務先の規模でも変わることがわかります。
4. 作業療法士の給与アップの方法は資格の取得

作業療法士の給与を上げるためには、キャリアアップやスキル向上が重要です。認知症や小児などの分野で専門資格を取得すると、給与が上がる可能性も。
また、特定の疾患に特化したスキルを持つことで、施設からの評価も高くなります。
キャリアアップにつながる資格は、主に以下の4つになります。
4.1.認定作業療法士
認定作業療法士は、作業療法の臨床・教育・研究・管理運営の各分野において一定の能力を持つ作業療法士として、日本作業療法士協会によって認定された資格です。
この制度は、作業療法士の生涯教育の一環として2004年に創設されました。
2024年12月時点で認定作業療法士の資格を持つ人は全国で1,639名です。
(出典:一般社団法人 日本作業療法士協会:協会認定資格リスト:認定作業療法士一覧)
資格保持者は少数派ですが、日本作業療法士協会は作業療法士の専門性向上を目指し、資格取得者の増加を促進しています。
認定作業療法士の資格を取得するためには、次の要件をすべて満たす必要があります。
|
取得要件 ・作業療法士としての臨床経験が通算5年以上 ・日本作業療法士協会の会員歴が通算5年以上 ・各都道府県作業療法士協会の正会員であること ・日本作業療法士協会が指定した研修および事例報告を修了していること |
4.2.専門作業療法士
専門作業療法士とは、脳卒中や認知症など、特定の分野に特化した高度な知識と技術を持つ作業療法士のことです。例えば、脳卒中のリハビリに特化したり、小児の療育に特化したりといった具合に、より専門的な支援を提供することができます。
専門作業療法士の資格は、認定作業療法士とは異なり、より限定的な分野に特化しています。例えば、脳卒中、認知症、精神疾患、発達障害などの特定の疾患群に関する深い理解と実践経験を有する作業療法士として認定されます。
専門作業療法士の資格を得ることで、その分野での専門的な支援が可能となります。
|
取得要件 ・認定作業療法士であること
専門作業療法士取得の流れ ・4実践を修了または満たすこと ※4実践とは...研修実践・臨床実践・研究実践・教育と社会貢献の実践の4つのこと。 ・専門作業療法士資格認定審査(試験)に合格すること |
4.3.認定訪問療法士
認定訪問療法士とは、訪問リハビリテーションの分野で高い専門性を持つ作業療法士、理学療法士、言語聴覚士などに与えられる資格です。
日本作業療法士協会などが認定するこの資格は、訪問リハビリテーションの実施に必要な知識や技術を持ち、在宅での療法を効果的に行うための能力を示します。
この資格を取得することで、訪問リハビリテーションの専門家として、患者様や利用者様が住み慣れた自宅で適切なリハビリを受けられるよう支援します。
認定訪問療法士は、施設でのリハビリテーションと異なり、自宅という生活環境において支援を行うため、環境や状況に応じた柔軟な対応が求められます。そのため、認定訪問療法士は、より高度なスキルや知識が必要とされます。
|
取得要件 基礎研修・技術研修・応用研修と目的を分け、約30時間の学習と症例報告を行った末、認定訪問療法士を取得可能 |
4.4.呼吸療法認定士
呼吸療法認定士とは、呼吸器に関する専門的な知識と技術を持つ医療従事者に与えられる資格です。呼吸療法認定士は、主に呼吸器系疾患を持つ患者様のリハビリテーションや管理を行う専門職として、医師や看護師、理学療法士、作業療法士と連携しながら治療にあたります。
この資格は、特に呼吸器系疾患の患者様に対して、適切な呼吸療法や酸素療法、人工呼吸器の管理を行うための高度な知識と技術を証明します。
この資格を取得することで、患者様の呼吸管理を的確に行い、患者様の生活の質を向上させることが可能となります。
呼吸療法認定士は、特に慢性閉塞性肺疾患(COPD)・肺炎・喘息・重症の呼吸不全患者様の治療に携わることが多く、医療現場で重要な役割を担っています。
作業療法士が呼吸療法認定士の資格を取得するには、実務経験年数が2年以上あることと以下の3つのステップが必要です。
|
取得要件 ・3学会呼吸療法認定士認定委員会が認める学会や講習会などに出席し、12.5点以上を取得する ・3学会呼吸療法認定士認定委員会が主催する認定講習会を修了する ・3学会呼吸療法認定士認定委員会が主催する認定試験に合格する |
これらの資格を取得することで、作業療法士としての専門性がより高まり給与アップにも期待できるでしょう。
作業療法士としてのキャリアアップを目指すのであれば、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
5.まとめ

厚生労働省のデータによると、作業療法士の平均年収は432.5万円となっています。
しかし、これはあくまでも平均値であり、勤務先や経験年数、取得している資格などによって大きく変動します。
資格取得やキャリアアップなど、積極的に行動することで、より高い収入を得ることも可能です。
作業療法士の仕事は、患者様の生活をより良くするために、直接的に関わることができる素晴らしい仕事です。もちろん、責任も伴いますが、その分、成長できる機会もたくさんあります。
この記事が、あなたのキャリアを考えるきっかけになれば幸いです。
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学校法人たちばな学園 理学・作業名古屋専門学校の作業療法学科では... 作業療法士×大卒×認定心理士 幅広い分野で活躍できる! 本学科では、作業療法士資格に加え、学士(大学卒業資格)と認定心理士を取得でき、 幅広い分野で活躍できる作業療法士を目指せます。 学びの特色 1.認定心理士も取得可能 東京福祉大学心理学部との併修で、 心の治療に特化したスキルを習得。作業療法士養成校で認定心理士を取得できるのは全国でも本校のみ! 2.WFOT認定校 世界作業療法士連盟(WFOT)の認定を受けた高水準の教育で、国内外での活躍が可能に。 3.多様な分野で対応力を強化 精神障害から身体障害まで、幅広い分野に対応できるスキルを養成。 子どもから高齢者まで心理と身体のリハビリに対応可能です。 心と身体のケアができる作業療法士に! 国内外で求められる作業療法士として、未来を切り拓きましょう! オープンキャンパスで、作業療法士としての未来に触れてみませんか? |
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