作業療法士になるには?国家試験の難易度や合格率から合格するために必要なことまで徹底解説
作業療法士の国家試験は、専門性の高い知識と実践力を問われる試験です。 この記事では、作業療法士国家試験に合格するために必要な情報をわかりやすく解説します。また、試験内容や、合格するための具体的な勉強法なども紹介しています。 作業療法士を目指している方はもちろん、これから受験を検討している方も、ぜひ参考にしてください。
目次
1.作業療法士になるには?

作業療法士の国家試験は、専門的な知識と技能を評価するために実施され、合格することで作業療法士としての資格を取得できます。
この試験は毎年2月に行われ、主に筆記試験が中心です。(視覚障害のある方には口述試験や実技試験が適用されます。)
筆記試験では、作業療法士に必要な知識、理論、倫理についての問題が出題されます。
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筆記試験会場:北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、香川県、福岡県、沖縄県 口述試験・実技試験:東京都 |
試験は全200問から構成されており、そのうち100問は理学療法士・作業療法士共通問題であり、残りの100問は作業療法士専用問題です。
一般問題と実地問題があり、それぞれ異なる配点があるため、バランスよく学ぶことが重要です。
1.1.国家試験を受けるための条件
作業療法士の国家試験を受けるには、まず作業療法士養成課程を設置している学校で3年以上学び、所定のカリキュラムを修了することが求められます。
養成課程が提供されている学校は、大学、短期大学、専門学校など。
受験資格を得るためには、いずれの学校に進学しても高等学校を卒業している、または高等学校卒業と同等の資格を取得していることが必要です。
1.2.国家試験の内容
作業療法士の国家試験の詳しい内容は、以下のとおり。
筆記試験
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一般問題 |
実地問題 |
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・解剖学 ・生理学 ・運動学 ・病理学概論 ・臨床心理学 ・リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む) ・臨床医学大要(人間発達学を含む) ・作業療法 |
・運動学 ・臨床心理学 ・リハビリテーション医学 ・臨床医学大要(人間発達学を含む) ・作業療法 |
また、主に重度視力障害者を対象とした口述試験および実技試験は、筆記試験の実地問題に代わり、以下の5科目から出題されます。
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・運動学 ・臨床心理学 ・リハビリテーション医学 ・臨床医学大要(人間発達学を含む) ・作業療法 |
この情報は2025年(令和7年)に実施される第60回作業療法士国家試験に関する最新の情報に基づいています
2.国家試験の難易度と合格率はどのくらい?

作業療法士の国家試験の難易度は、しっかりと勉強をすれば、難しい問題は少ないと考えられます。
しかし、勉強をしないと国家試験に合格することは難しいのも事実。
厚生労働省の発表によると、2024年に行われた第59回作業療法士国家試験では、受験者数5,736人の中で合格者は4,822人。また、合格率は約84.1%という結果でした。
この結果は、近年の傾向と比較しても良好な数字といえます。
ただし、合格率が高いからといって油断は禁物です。
試験にはしっかりとした準備が必要であり、試験勉強を怠ると合格することは難しくなります。学習を早めに始め、過去問題や模擬試験を通じて実力をつけることが大切です。
また、5年前から比較すると受験者数と合格者数と合格率は以下のとおり。
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年度 |
受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
|
第59回(2024年) |
5,736人 |
4,840人 |
84.1% |
|
第58回(2023年) |
5,719人 |
4,793人 |
83.8% |
|
第57回(2022年) |
4,861人 |
4,311人 |
80.5% |
|
第56回(2021年) |
5,549人 |
4,510人 |
81.3% |
|
第55回(2020年) |
6,352人 |
5,548人 |
87.3% |
出典:厚生労働省発表資料より
過去5年間の合格率を見ると、おおむね80%台を維持していることがわかります。
3.国家試験に合格するために必要なこと

作業療法士の国家試験に合格するためには、ひたすら多くの問題集を解くのではなく、過去問を繰り返し解くことが重要です。さらに、模擬試験を受けたり友人と問題を出し合ったりする方法も有効です。
以下で、作業療法士国家試験に合格するために効果的な勉強法を紹介します。
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合格するための勉強法 ・過去問を徹底的に 多くの問題集に取り組むよりも、過去問を繰り返し解くことで効率よく学習できます。間違えた問題は徹底的に理解できるまで反復して、弱点を克服しましょう。 ・模擬試験で実力チェック 模擬試験は本番さながらの雰囲気で試験を受けられます。緊張しやすい人は積極的に受けておいたほうが良いでしょう。頻出問題は特に注意してくださいね。 ・効率的な復習が大事 模試や過去問で間違えた問題に取り組む際、優先順位をつけることが大切です。正解率が高い問題を外さないように、まずはその部分をしっかり押さえておきましょう。 ・友人と問題を出し合う 過去問でのインプットに加え、友人と問題を出し合うことでアウトプットを確認することもおすすめです。友人と問題を出し合うことで、自分が理解できているかどうかを確認できるだけでなく、説明することで知識がさらに定着します。 ・勉強場所を変えてみる 長時間同じ場所で勉強を続けると、集中力が切れやすくなることも。勉強場所を変えてみることで、集中力を保ちながら新しい発見があるでしょう。 |
作業療法士の国家試験に合格するためには、自分に合った息抜き方法や考え方を見つけておくことも必要。教科書や問題集と向き合い、知識を詰め込むのは大変ですよね。
合格するためには、知識だけでなく、心の準備も大切なんです。
他者との競争ではなく、自分自身に打ち勝つことを意識して取り組むことが大切です。このような心構えで試験に臨むことで、より効果的に学習を進めることができます。
また、理学・作業名古屋専門学校では、理学療法士・作業療法士の国家試験対策として独自の講座を用意しています。
全員が国家試験に合格できるよう、過去問題の徹底分析をもとに、各科目の重要なポイントを学び、試験の得点力を高めるための学習法についても、具体的な指導を行っています。
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4.まとめ

作業療法士の国家試験に合格するためには、計画的な勉強と適切な試験対策が不可欠です。
計画的な勉強と自分に合った学習法を見つけることは、合格への近道です。過去問や模擬試験を繰り返し解くことで、試験の傾向を掴み、自分の弱点を見つけ出すことができます。
そして、何より大切なのは、自分自身を信じること。 国家試験は、周りの人と比べるものではなく、これまでの努力が実を結ぶかどうかの試練です。
合格したその先には、あなたの夢が叶う未来が待っています。 患者さんの笑顔のために、あなたはきっと素晴らしい作業療法士になれるはずです。
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